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ドル円164円目前で失速 FOMC「3人が利上げ要求」、原油高と日銀会合が次の波乱要因に
概要:7月29日のNY市場でドル円は一時163円91銭まで上昇後、FOMCを受けて163円23銭まで反落。原油高、米指標、日銀会合が次の波乱要因となる。

7月29日のニューヨーク外国為替市場では、ドル円が一時163円91銭まで上昇し、164円台突入を目前にした。しかし、FOMCの結果と議長会見を受けてドル買いの勢いが後退し、163円23銭まで反落した。
7月30日の東京市場では163円50銭前後まで買い戻されている。FOMC通過後も、原油価格、中東情勢、米インフレ指標、日銀会合という複数の材料が重なり、相場が一方向に進みにくい局面となっている。
164円目前までドルを押し上げた原油高
ニューヨーク市場前半では、中東情勢の緊迫化を受けて原油先物が反発した。供給混乱への警戒から原油が買われると、米国のインフレが長期化するとの見方が浮上し、米金利とドルを押し上げた。
ドル円はこの流れに乗り、163円91銭まで上昇。市場ではFOMCが予想外の利上げに動く可能性も意識されていたため、発表前にはドル買いが強まりやすかった。
ただし、原油高は日本にとって輸入コストの増加要因でもある。米金利上昇によるドル買いと、日本の貿易収支悪化を警戒した円売りが重なれば、ドル円の上昇圧力が強まる可能性がある。
FOMCは据え置き、それでも内部は「9対3」
FOMCは政策金利を3.50~3.75%に据え置いた。市場予想通りの結果だったが、決定は全会一致ではなく、3人の委員が0.25%の利上げを主張した。
米経済は不確実性が高いなかでも堅調に拡大し、雇用情勢も大きく崩れていない。一方、エネルギーを含む供給ショックの影響で、インフレ率は依然として2%目標を上回っている。
それでも議長が追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、発表前に積み上がったドル買いが巻き戻された。ドル円は163円23銭まで下落し、ユーロやポンドは対ドルで上昇した。
ユーロ円は187円台、円安そのものは終わらず
ユーロドルは1.1375ドルから1.1467ドルまで上昇し、ポンドドルも1.3278ドルから1.3387ドルまで値を上げた。FOMC後の動きは、円買いというよりドル売りの色が強かった。
一方、ユーロ円は186円24銭から187円21銭まで上昇した。ドル円が反落してもクロス円が上昇したことから、円全体への売り圧力は残っている。
ドル円だけを見て「円高へ転換した」と判断するのは早い。ユーロ円やポンド円、米国債利回り、原油価格を併せて確認する必要がある。
7月30日は米PCEとGDPが次の焦点
7月30日の米国時間には、PCEデフレーターと4~6月期GDP速報値が発表される。FOMC直後だけに、インフレと景気の数字が金融政策見通しを再び変化させる可能性がある。
PCEが予想を上回れば、3人の委員が主張した追加利上げへの警戒が再燃し、ドル円が164円を試す展開も考えられる。反対にインフレ鈍化や景気減速が確認されれば、ドル売りが強まりやすい。
163円91銭と163円23銭は、短期的な上値と下値を判断するうえで意識されやすい水準になる。
日銀会合と為替介入にも要注意
市場の視線は、7月30~31日の日銀金融政策決定会合へ移る。政策変更の有無だけでなく、物価見通しや円安への評価、今後の利上げ姿勢が重要になる。
ドル円が164円を突破して上昇を加速させれば、日本政府による為替介入への警戒も一段と高まる。介入が実施されなくても、当局者の発言だけで円が急騰する可能性がある。
重要指標や政策発表を控えた局面では、方向を決めつけて高いレバレッジをかけるのは危険だ。値動きを追いかけず、損切り水準と許容損失を先に決めておくことが重要になる。
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